伊勢原市の歯医者、大野歯科医院のブログページです。
早いものでもう12月末ですね。
大掃除に帰省、来客準備等で猫の手も借りたいくらい忙しい方もいらっしゃるのではないかと思います。
猫といえば、「猫は虫歯になりづらい」ことをご存知でしょうか?
今日は猫の歯と人間の歯の違いから、お口のケアについてお話します。
猫が虫歯になりづらい理由
甘くておいしいおやつを食べている場合は別ですが、猫は虫歯になりづらい特徴があります。その理由を見てみましょう。
①歯にデコボコが無いから
肉食の猫の歯は、先が全てとがっているのが特徴で、人間の歯のようなでこぼこがありません。
私たち人間は、歯並びが悪くてデコボコしていると歯みがきがしづらく、汚れが残りがちですよね。
ですが猫は、歯にくぼみが無いので雑菌が溜まりにくく、歯みがきをしなくても虫歯になりにくいのです。
②お口の中が弱アルカリ性だから
人間の口の中が弱酸性なのに対して、猫は弱アルカリ性です。
数値で表しますと、人間の口腔内は弱酸性(pH6.5~7.0)、猫の口腔内はpH7.5~9.0です。
このため、虫歯の原因のひとつであるミュータンス菌が繁殖しにくい環境なのです。
虫歯になりづらい反面、猫は歯肉炎や歯周病になりやすい
いつも虫歯に悩まされている私たち人間からみればうらやましい猫のお口ですが、困った問題もあります。
私たち人間にもあてはまることですが、お口の中がアルカリ性だと歯垢が歯石になりやすく、歯周病リスクが高くなります。ですので、歯を大切にするためには猫も歯みがきや定期的なケアが欠かせません。
虫歯になりにくいことと、お口トラブルがおこらないことは別問題なのです。虫歯にならないからといって口腔ケアを怠ってはいけないのです。この点は、人間も猫も一緒ですね。
歯石の対処法
さて、ここで話は人間に戻り、歯石が溜まりやすい条件と対処法について簡単にまとめます。
歯石がたまりやすい理由
歯磨きが不十分
唾液がアルカリ性に近い体質である
歯並びが悪い
歯石への対処法
まとめ
猫の歯や口内環境の特徴から、虫歯になりにくいことと、お口にトラブルがおこらないことは別問題だとお分かりいただけたと思います。虫歯になりづらい体質の人も、口腔ケアを怠っていると、歯肉炎や歯周病で歯を失ってしまうリスクが高まります。
虫歯も歯石も早期発見、取り除きが大切です。定期的に検診やクリーニングを受けて、健康な口内環境を維持しましょうね。