伊勢原市の歯医者、大野歯科医院のブログページです。
夏本番、薄着の季節です。
身軽に感じる一方で、ちょっぴりお腹まわりが気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
最近『1週間で「やせていく体」に変える習慣』という本が話題になっているようです。
その中に、「口の中がキレイでないとやせられない⁉」という見出しを見つけました。
お口のケア、特に歯周病とダイエットには意外な関係があります。今回は、歯周病と肥満の相互関係についてお話しします。
**** もくじ ****
お口のケアと肥満の関係について
肥満、特に内臓脂肪が多いと歯周病になりやすい
歯周病の人は肥満になりやすい
食生活の改善は口内環境改善にも効果あり
まとめ
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お口のケアと肥満の関係について
歯周病と肥満は、お互いに干渉している関係だと考えられています。
肥満の方は歯周病になりやすいし、歯周病の方は肥満になりやすい傾向があります。
肥満、特に内臓脂肪が多いと歯周病になりやすい
近年の研究では、肥満になると、免疫機能に影響が出やすいことがわかっています。
内臓脂肪が多いと、脂肪細胞から炎症性物質が多く放出されて、慢性炎症につながります。
体の中で炎症が増えたり、自己免疫の調子が悪くなったりすると、歯周組織の免疫も低下するので、歯周病が進行しやすくなるのです。
(疲れているときに歯周病が悪化しやすいのも同じ仕組みです)
歯周病の人は肥満になりやすい
お口の環境が悪いと、肥満のリスクを高めてしまうことがあります。
口の消化管はつながっていますので、お口の中に歯周病菌や虫歯菌などの悪玉菌が多くいると、腸内環境にも影響があります。
腸内環境が悪いと、肥満のリスクも高くなってしまうのですね。
食生活の改善は口内環境改善にも効果あり
食べ物について注目して見てみましょう。
歯周病の患者さんの特徴として、次のような傾向があります。
・「カロリー過剰」 「脂質過剰」 「たんぱく質過剰」の食生活
・ビタミン・ミネラル・食物繊維の摂取が極度に不足
高カロリーでバランスの悪い食事は、肥満のリスクを高めるだけでなく、歯周病の進行を進める可能性もあります。
食生活を見直すことは、ダイエットにもお口の健康にもつながるのです。
まとめ
歯周病と肥満は相互に関係しています。どちらも身体の免疫が関わっていて、片方が良くなれば、もう片方も改善が期待されます。
冒頭でとりあげた本については「口の中がキレイにならないとやせられない!?」というよりも「口の中がキレイになると体重も減っていく」ととらえるのがよいでしょう。
適切なダイエットや食生活の改善は、歯周病のリスクの低減にもつながるということですね。
ダイエットと口腔衛生の両方を意識し、美しい笑顔と健康を手に入れましょう。